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ローマ帝国とはなんなのか |
不思議に思ったことはないですか。
中国では、皇帝の血統が変われば国が変わりますね。 秦やら漢やら唐やら。 変わらないのは「天下」なるものが存在することです。
一方でローマ。 この国はなんですか。 初代皇帝アウグストゥスの血はいつ途絶えましたか? 一人目ですよ。
二代目ティベリウスで既に赤の他人。 その後も何度も血統は変わってます。
でもまあ、まだ養子とかならいいんですよ。
それがどうですか。 反乱を起こして皇帝になったやつまでいます。
なのに、ローマはローマのままです。
これはすごいことです。 一体他の地域でそんな国が存在しますか? そうそうないです。
ではローマは一体いつまで続くのでしょうか。 まずいわゆるローマ帝国。
それが分裂し、西ローマが滅びます。 (教科書的な表現では)
東ローマはその後も繁栄を続け、1453年にとうとう滅びます。
その間に西では、フランク(オットーもふくめて)がローマ継承を宣言します。 これがナポレオン時代まで続きます。
さて、東ではその後どうなったか。 ビザンツを滅ぼしたオスマンですが、実はローマ皇帝を名乗ります。 まあローマ帝国とけっこう領土かぶってますしね。 でもこれはオスマンが縮小していくうちに、 多民族多様文明を捨てて、イスラム国家を志向し、いつの間にかローマの意識なんて どこのその。
ただ頭の固いキリスト教徒としてはイスラム教徒がローマ名乗るなんて許せないわけで、 登場してますね。 ロシア。 この頃はモスクワ大公ですか。 そのロシア、20世紀まで続きます。
一方ナポレオンに滅ぼされた西のローマは… なくなっちゃいました。
ナポレオン没落後は群雄割拠になってどこもローマを名乗れなくなったわけです。
そして現在EUという名のもとにローマ帝国が再び… なんていう人がいるけど、まぁこれはどうかな。 ちょっと違うかと。
とにかく、ローマってのはすごいですね。
しかーし!
ここで疑問に思いません? なんでこんなにローマにこだわるのと。
今まではみんな思ってました。 「それだけローマはすごかったんでしょ」 って。
でも最近違う視点が注目されてます。
「ダニエル書」
これにはこう書かれてるわけです。
神の国が現れるまでに、4つの帝国が生まれる。
これ最初の3つが何かは人によって意見が分かれますが、 最後の一つだけは全員が一つの帝国を思い描いてました。
ローマ帝国。
すなわち千年帝国であり、永遠につづく帝国。
だから神の国が現れるまで、ローマ帝国以外の帝国は現われ得ないわけです。
この「ダニエル書」こそがローマ帝国存続の原因ではないかと。 そんな説が最近ニュームーブメントらしいですよ。
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皇帝ユスティニアヌス |
教授の薦めで読んだ本。
ユスティニアヌスについての伝記的なものを欲する人には薦めない。
完全に出来事を辞書的に羅列してるだけ。
ただ、ユスティニアヌス帝時代のビザンツ帝国及びその周辺世界について 学問の一環として知りたい人にはお薦め。
要はビザンツがどうあろうとしたかっていうのを、事実を客観的に並べ立てることで 明らかにしようとした本なのではないかと。
羅列された事実をどう解釈するかは人それぞれだろうけど、 以下に僕の解釈を書きますね。
ビザンツの基本スタンスってのは、ローマ世界の存続及びローマ文明の普及。
ローマ文明ってのはもちろん、コンスタンティヌス以来はキリスト教。 これを広めていく、それが最重要課題だったのではないかと。
すなわち外交のスタンスも、領土欲よりも文明の波及が目的であって、 向こうがローマ文明(キリスト教)を受け入れるなら戦争はしないし、 ビザンツからすればローマ文明を受け入れた時点で自分たちの子分。
内政のスタンスも同じ。 より濃密にキリスト教を浸透させることで帝国の均質化を図り、 そしてローマ世界が繁栄するんだと。 そのために教義の一致に尽力する。すなわち公会議の開催。
財政も同じ。 キリスト教を利用する。 (本人が計算された利用と思っているのかはわからないが)
国家の財政ってのはつまり富の再分配です。平等な分配かどうかは別問題。 ビザンツはその再分配機能に教会を組み込みます。 すなわち、教会に所領等を与えることで収入を確保させ、 そして教会に慈善事業をさせる。 これにてキリスト帝国の完成(?)ですね。
まあこんな感じですよ。 ビザンツ、これすなわちキリストです。 たぶん…。
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ヨーロッパ封建都市 |

著者は鯖田豊之。京大の西洋史学科出身。
結論から言うと、 ★★★★☆ かな。
内容は、 ケルンを主に扱いつつ、ヨーロッパの都市がいかに生まれ、いかに育ち、現在のヨーロッパ社会にどのような影響を与えたか論じてる。
「いかに生まれたか」 村落共同体から都市共同体への変遷。 -だいたい950年から1150年の200年間に進んだ中世農業革命(三圃制、鉄製農具、牛馬の使用等)によってヨーロッパには村落ができ始める。特に三圃制の影響は大きく、三圃制を行うために耕作地の集約、そして村落の誕生につながる。 -ローマ時代のキヴィタスにできた村落は、城砦に領主が住み、城砦を中心とした都市へと成長する。 -城砦の近くに商人居住区ができる。商人の誕生も中世農業革命のおかげで、農業に従事しなくても養うことのできる人口が増えたためである。 -ヨーロッパの都市は南欧都市と北欧都市に大きく分けることができる。 ・南欧都市はビザンツやイスラムとの交易による中間貿易で莫大な利潤を得ていた。また商人はもともと都市内に住んでいた。 ・北欧都市は商人が城砦外に住むというトポグラフィックな二元構造だった。そのため北欧都市の封建都市化は、二元構造の克服によって始まる。また、奢侈品のない北欧経済圏では中間貿易による利潤が少なく、ぶどう酒や毛織物などを生産し貿易しなければならなかった。
「いかに育ったか」 -主に北欧都市に関して論じている。 -先述した二元構造の克服について。 ・商人居住区からの城砦(領主)へのアクションで始まる。商人が領主に自治を要求し、国王や皇帝に保護を求める。その結果領主(司教の場合もある)を追放し、商人居住区も含んだ新たな城壁を建設する。 ・遠隔地商業に従事していたものが都市貴族となり、市参事会員になて自治をする。 -社会的分業により都市共同体と村落共同体が分離する。
「ヨーロッパ社会にいかなる影響を与えたか」 -フランス革命で「都市の自由を国へ」広げる。 -その一方で、フランス革命の名の下に多く自由都市が自治権を奪われる。 -都市の近代化
とまあ、なんか全然うまくまとまらなかったけど、こんな感じです。
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中世の迷信 |
ジャン=クロード=シュミットの本。
教会が民衆の迷信に対して中世を通してどのようにして対応してきたかを論述。
中世初期には迷信とは、異教の残滓であり、不信心あるいは無知な信者が信じているモノとして考えられていた。魔女や幽霊は迷信を信じる者が見る幻覚であり、悪魔によってその幻覚は引き起こされていうると考えられていた。
しかし中世の後期には魔女や幽霊は幻覚ではなく、実際に存在すると考えられるようになり、以降迷信を信じる者は異端とみなされるようになる。こうして15世紀には魔女狩りが始まる。
内容は興味をそそられるが、その表現の仕方が単調で退屈な本だった。200ページ強しかない本だったが読み切るのに4週間もかかった。
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